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本の紹介

「子どもはなぜモンスターになるのか」
      
ー脳を蝕む生活習慣から子どもを守る232の方法ー

小学館1890円 スー・パーマーさん著

モンスターになる子どもというショッキングなタイトルがつけられているこの本は、2006年にイギリスで書かれました。子どもを取り巻く環境や生活習慣の変化が、子どもの脳の成長に障害を与えれいる可能性が高いと警笛を鳴らしています。

 発売されて以来、オランダ語、ポルトガル語ギリシャ語、トルコ語、中国語などに翻訳されました。今の子育ての難しさは、日本だけでなくアメリカやイギリスなどの高度に消費社会が発達した先進国が置かれている社会的な問題だそうです。

年々子どもたちは注意力や自制心に欠け、自己中心的になっており、学習したり生活を楽しんだり、社会に適応したりということができなくなっていっている子どもが増えているそうです。そうなのかもしれません・・・



では、どうすれば良いのでしょうか?この本では以下のことに気をつけて下さいと書いてています。最新の科学的な研究成果や知見に基づいてのデータだそうですが、こういった因果関係については時間がたたないとはっきりしないのは世の常です。でも、かわいい子どもたちを守るために知っておいて損はありません。ひとつの研究成果として参考にしてください。



●睡眠不足や睡眠リズム、生活習慣の乱れ

→脳の成長に弊害。学んだことは眠っている間に脳に記憶され整理されるため。

また睡眠リズムの乱れは成長ホルモンの分泌に悪い影響を及ぼす可能性がある

(軽度発達障害との関係性を指摘)

詳しくは「子どもの早起きをすすめる会」参照してください→  http://www.hayaoki.jp/index.cfm



●食育の乱れ

→カロリーは高いが栄養価の低い「ジャンクフード」の浸透、添加物の弊害
→脳の成長に弊害の可能性大



●事故や不安を必要以上にあおるテレビニュースなどのメディアが及ぼす弊害、外遊びの減少

→体力の低下、子ども同士の遊びの中から学ぶ社会性、協調性の成長を奪う。精神的ストレスの増加



●テレビに依存、食事中などの親子間のコミュニケーション不足、
 
→人間関係の苦手な子の増加、マナーやしつけ(躾)などを親が教えていく機会の欠如



●子供を狙った広告戦略や過剰な刺激と膨大な情報量

→ハイ状態の落ち着きのない子の増加、
 消費者(お客様)として傍若無人にふるまう子どもたちの増加



●威容にスピードが高速化した社会

→慢性的な時間不足、自己実現を求めすぎて 育児で自分の自由な時間が削られることをストレスに感じる親の増加




以上が、本で紹介されていた内容をまとめたものですが、子どもにとってはなんとも気の毒な、そして親にとっても誠に子育てが難しい社会環境になりました。

しかし、書かれている内容は昔から言い伝えられている生活の知恵ばかりです。

子供の発達には

"本物"の食べ物、十分な睡眠、外遊び、生身の人間との触れあいが大事だ

という、あたりまえのことが書かれています。難しく考えずに、できることから生活習慣リズムをよくしていければイイですね。



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